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2026.04.23

【2026年】札幌のシラカバ花粉は例年より”非常に多い”予測?花粉症と心臓・高血圧の意外な関係

こんにちは。札幌市中央区の循環器内科「南円山みんなの内科ハートクリニック」院長の小浪佑太です。

今年の春、札幌ではシラカバ花粉がかなりの量飛ぶと予測されています。当院でも、ここ最近「花粉症の薬って、血圧の薬と一緒に飲んでも大丈夫ですか?」というご質問が増えてきました。高血圧や心臓の病気で通院されている方にとって、花粉症シーズンの薬の選び方や体調の変化は、気になるところではないでしょうか。

実は花粉症、循環器疾患をお持ちの方にとっては「ただの鼻水」では済まない側面があります。

この記事では、今年の札幌のシラカバ花粉の見通しと、花粉症の基本的な知識、そして循環器内科の立場から知っておいていただきたい「花粉症と心臓の関係」について解説します。

2026年の札幌、シラカバ花粉は「非常に多い」予測

今年の札幌のシラカバ花粉は、例年と比べてかなりの飛散量になると予測されています。各気象機関の分析によると、2026年の北海道のシラカバ花粉飛散量は例年より「非常に多い」とされ、前シーズン(2025年)と比べても大幅に増加する見込みです。

なぜ今年はこんなに多いのか

シラカバ花粉の飛散量は、前年の夏の気象条件に大きく左右されます。花粉のもとになる雄花は夏に形成・成長するため、暑い夏の翌年は花粉が増えるのです。

振り返ると、2025年の夏は記録的な猛暑でした。札幌の6月から8月の平均気温は23.7度で、これは観測史上1位の記録です。日照時間も平年の516時間に対して595時間と大幅に長くなりました。シラカバの雄花が例年以上にしっかり成長する条件がそろっていたわけです。

加えて、シラカバ花粉には飛散量が多い年と少ない年が交互に訪れる傾向があります。2024年が多く、2025年が少なかったことから、2026年は「多い年」に当たります。こうした複数の要因が重なり、今年の春は花粉症の方にとって厳しいシーズンになることが見込まれます。

飛散のピークはいつ頃?

札幌周辺のシラカバ花粉は、例年4月下旬に飛散が始まり、5月上旬から中旬にかけてピークを迎えます。6月初旬頃まで飛散が続くのが一般的ですが、2026年は3月以降の気温が平年より高くなる見通しのため、例年より早い4月中旬から飛散が始まる可能性があります。なお、シラカバと同じカバノキ科であるハンノキは3月後半から飛び始めており、シラカバ花粉症の方はハンノキの花粉にも反応する方が少なくありません。すでに鼻がむずむずし始めている方は、ハンノキに反応している可能性があります。

花粉症は「症状が出る前」に薬を始めるのが効果的

花粉症の治療には「初期療法」という考え方があります。これは、花粉が本格的に飛び始める前から薬を飲み始めることで、シーズン中の症状を軽く抑える方法です。鼻アレルギー診療ガイドラインでも、毎年症状が中等症以上になる方には初期療法が推奨されています。

花粉症は、花粉を浴び続けるうちに鼻や目の粘膜で炎症がじわじわと積み重なっていく病気です。症状がはっきり出てからでは、すでに炎症がかなり進んでおり、薬の効きも悪くなりがちです。飛散が始まる1〜2週間前から薬を使い始めることで、この炎症の連鎖にブレーキをかけることができます。

札幌のシラカバ花粉は例年4月下旬頃から飛散が始まりますが、今年は4月中旬に前倒しになる可能性があります。初期療法は、飛散が始まる前や症状が軽いうちに始めるほど効果的です。毎年花粉症でつらい思いをしている方は、「症状が出てから病院に行く」のではなく、「早めに薬をもらっておく」ことで、シーズン全体をぐっと楽に過ごせる可能性があります。当院でも初期療法の処方に対応していますので、お早めにご相談ください。

北海道の花粉症=シラカバ花粉症

本州で花粉症といえばスギやヒノキが中心ですが、北海道ではスギ花粉の飛散は極めて少なく、春の花粉症の主な原因はシラカバ花粉です。札幌では1996年からシラカバ花粉の飛散状況の調査が続けられており、近年は特に都市部でシラカバ花粉症の増加が認められています。

診察室でも、「北海道には花粉症がないと思っていたのに、最近急に症状が出始めた」という声をよく耳にします。道外から転居された方や、もともと花粉症の自覚がなかった方が、ある年を境に突然発症するケースは珍しくありません。

シラカバ花粉症の主な症状

シラカバ花粉症の代表的な症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみです。これらは本州のスギ花粉症と共通していますが、シラカバ花粉症にはもうひとつ注意すべき特徴があります。

それが口腔アレルギー症候群(OAS)です。シラカバ花粉に含まれるたんぱく質と、リンゴ、サクランボ、モモなどバラ科の果物に含まれるたんぱく質の構造が似ているため、これらの果物を食べたときに口の中がかゆくなったり、喉がイガイガしたりすることがあります。大豆製品(特に豆乳)でも同様の症状が出ることが報告されています。北海道はリンゴやサクランボの産地でもあるため、シラカバ花粉症の方はこの点にも注意が必要です。

循環器内科医が伝えたい「花粉症と心臓の関係」

ここからは、循環器を専門とする医師として、花粉症が心臓や血圧に与える影響についてお伝えします。「花粉症は鼻や目の病気でしょう?」と思われるかもしれませんが、実は心臓への負担も見過ごせないのです。

くしゃみの繰り返しが血圧を急上昇させる

激しいくしゃみをすると、胸の中の圧力が一瞬で高まり、それに伴って血圧が急激に上がります。健康な方であれば一時的な変動で済みますが、高血圧の方や動脈硬化が進んでいる方にとっては、この血圧の急上昇が繰り返されることで心臓に大きな負担がかかります。

当院にも、花粉のシーズンになると「血圧が不安定になる」「動悸を感じやすくなる」とおっしゃる患者さんがいらっしゃいます。もちろんくしゃみだけが原因とは限りませんが、花粉症の症状をしっかりコントロールすることが、血圧の安定にもつながるというのは、循環器内科の現場で実感していることです。

鼻づまりが睡眠の質を下げ、心臓を休ませない

花粉症で鼻が完全に詰まると、夜間に口呼吸になりやすくなります。口呼吸は空気の通り道が狭くなりやすいため、いびきがひどくなったり、睡眠時無呼吸が悪化したりする原因になります。

睡眠中に呼吸が浅くなったり止まったりすると、体内の酸素濃度が下がり、心臓は酸素を補おうと休む間もなく拍動し続けます。本来なら寝ている間に下がるはずの血圧や心拍数が高いまま維持されてしまい、心臓が十分に休めない状態が続くのです。

「ただの鼻づまりで眠れないだけ」と軽く考えず、花粉のシーズンに睡眠の質が落ちていると感じたら、鼻の症状をしっかり治療して心臓を休ませてあげることも大切です。

花粉症による全身の炎症と心血管リスク

花粉症はアレルギー反応、つまり免疫系の過剰な炎症反応です。近年、アレルギー性の炎症と心血管リスクの関連が研究テーマとして注目されていますが、花粉症が心血管に直接どの程度影響するかについては、まだ十分なエビデンスが得られていない段階です。ただし、花粉症の症状そのもの(くしゃみや鼻づまりによる睡眠障害など)が間接的に心臓や血圧に負担をかけうることは、先にお伝えしたとおりです。

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花粉症の薬選びに要注意――心臓病・高血圧の方へ

花粉症の症状がつらくなると、ドラッグストアで市販薬を買って対処される方も多いと思います。しかし、心臓の病気をお持ちの方や高血圧で治療中の方は、市販薬の成分に十分注意してください。

プソイドエフェドリン(血管収縮成分)のリスク

多くの市販鼻炎薬や総合風邪薬に含まれているプソイドエフェドリンという成分は、鼻の粘膜の血管を収縮させて鼻づまりを解消する効果があります。鼻を通す効果は確かなのですが、問題は薬の効果が鼻だけにとどまらないことです。

プソイドエフェドリンは全身の血管を収縮させるため、血圧を上昇させます。さらに心拍数を増加させる作用もあり、高血圧の方や心臓に病気をお持ちの方にとっては、血圧のさらなる上昇や動悸といった症状につながることがあります。

パッケージだけでは成分がわかりにくいこともありますので、市販の鼻炎薬を購入する際は、必ず薬剤師に心臓の持病や血圧のことを伝えたうえで相談してください。その他の成分についても、持病のある方や他の薬を服用中の方は、自己判断で市販薬を選ばず医師や薬剤師にご相談いただくと安心です。

花粉症の薬の選び方

花粉症の飲み薬で中心となるのが、フェキソフェナジン(アレグラ)やロラタジン(クラリチン)などの第2世代抗ヒスタミン薬です。鼻アレルギー診療ガイドラインでも花粉症治療の基本薬として位置づけられており、当院でもこれらの薬剤を中心に処方しています。

また、鼻づまりがつらい方には、ステロイド点鼻薬が効果的です。鼻の粘膜に局所的に作用するため、全身への影響が少ないとされています。

心臓の持病や高血圧がある方は、自己判断で市販薬を選ばず、主治医に相談のうえで薬を選ぶことが大切です。当院でも、循環器疾患をお持ちの方の花粉症治療に対応しています。

花粉症シーズンの血圧管理

花粉症と高血圧を併せ持つ方にとって、春は血圧が不安定になりやすい季節です。くしゃみによる一過性の血圧上昇、鼻づまりによる睡眠障害、そして寒暖差が大きい北海道の春の気候――これらが重なって、冬の間は安定していた血圧が乱れることがあります。

当院では、高血圧の治療において生活習慣の改善を重要な柱と位置づけており、保険適用の高血圧治療補助アプリ「CureApp HT」を導入しています。スマートフォンを使って日々の血圧データを記録し、食事・運動・睡眠などの生活習慣を段階的に改善していくプログラムです。花粉症のシーズンに血圧が不安定になりやすい方にも、日常の変化を「見える化」して対策を立てるうえで有用なツールです。

▶ CureApp HTの詳細はこちら

当院でできること

南円山みんなの内科ハートクリニックは循環器内科を中心としたクリニックですが、花粉症の診療にも対応しています。フェキソフェナジンやロラタジンなどの内服薬やステロイド点鼻薬を、患者さんの症状の種類や強さに合わせて処方しています。

特に、心臓の病気や高血圧をお持ちの方の花粉症治療は、薬の選び方に配慮が必要です。市販薬のなかには血圧上昇や動悸につながる成分を含むものがあることは先ほどお伝えしたとおりです。当院では、循環器専門医の立場から、お一人おひとりの心臓の状態や服用中の薬との飲み合わせを考慮したうえで、安全な花粉症の薬を選んでいます。

また、先ほどご紹介した初期療法にも対応しています。飛散が本格化する前に一度ご来院いただければ、シーズンを通じて症状を軽く抑える準備ができます。「毎年GWの頃がいちばんつらい」という方は、ぜひ今のうちに受診されることをおすすめします。

「花粉症の薬は飲みたいけど、心臓の薬との飲み合わせが心配」「毎年、花粉の時期に血圧が上がる気がする」「市販薬で済ませてきたけど、一度ちゃんと診てもらいたい」――こうしたお悩みがあれば、遠慮なくご相談ください。

当院へのアクセス

南円山みんなの内科ハートクリニックは、札幌市中央区に位置し、公共交通機関でもお車でも通いやすいアクセス環境です。

公共交通機関をご利用の方

北海道中央バス「旭山公園通18丁目」バス停すぐ

札幌市電「西線9条旭山公園通」駅より徒歩約5分

札幌市営地下鉄 東西線「西18丁目」駅より徒歩約14分

札幌市営地下鉄 東西線「円山公園」駅より徒歩約20分

お車でお越しの方

クリニック専用駐車場(18台分)をご用意しています。札幌市中央区だけでなく、豊平区・西区・南区など札幌市全域から多くの患者さまにご来院いただいています。

花粉症でお悩みの方・循環器疾患をお持ちの方へ

2026年の札幌は、シラカバ花粉の飛散量が例年を大幅に上回ると予測されています。花粉症は「我慢すればそのうち治まるもの」ではなく、適切な治療で症状をコントロールすることが大切です。そして、高血圧や心臓の病気をお持ちの方にとっては、花粉症の症状を放置することが心臓への余計な負担につながりかねません。

花粉症の治療を検討する際は、ご自身の循環器の状態を把握している医師に相談するのが安心です。当院では、花粉症と循環器疾患の両面から、あなたに合った治療を一緒に考えます。

「今年こそ花粉の時期を少しでも楽に過ごしたい」「持病がある中で花粉症の薬をどう選べばいいか知りたい」とお考えの方は、お気軽に当院までご相談ください。

南円山みんなの内科ハートクリニック 院長 小浪 佑太

資格

認定内科医
総合内科専門医
循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会認定医
ACLS-EP; Advanced Cardiovascular Life Support for Experienced Provider

所属学会

日本内科学会
日本循環器学会
日本心血管インターベンション治療学会
日本心臓リハビリテーション学会

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